白髪染めなど、ヘアカラーをする際のパッチテストを面倒だと感じている方も多いと思います。
市販のヘアカラー剤のパッケージには必ずパッチテストを行うよう記載がありますが、実際にパッチテストをしたことがある方は少ないのではないでしょうか?
今回は、本当に白髪染めにパッチテストが必要なのか疑問を持っている方や、正しいやり方を探している方に向けて現役の美容師である筆者が解説します。
- パッチテストの必要性
- パッチテストのやり方
- カラーシャンプーやトリートメントについて
パッチテストについて正しい知識を身につけて、安全にセルフカラーをしましょう!
白髪染めにパッチテストは本当に必要?
美容室で白髪染めなどヘアカラーをしたことがある方は、美容師にパッチテストを勧められた経験があると思います。
ですが、美容室でも毎回パッチテストを行っているところはすくなく、セルフカラーをしている方に関してはパッチテストの存在すら知らない方もいるのが現状です。
なぜパッチテストが大切なのか、その理由を現役美容師が解説します。
パッチテストは白髪染めヘアカラーのアレルギー予防になる
カラー剤にはいくつか種類がありますが、中でも永久染毛剤・酸化染毛剤と呼ばれるカラー剤には、重いアレルギー症状を引き起こす可能性がある成分が入っています。
アレルギー症状を引き起こす成分は、染料に配合されているジアミンという成分で、普通の酸化染毛剤には必ず配合されています。
ジアミンのアレルギーを発症する人は少ないですが、症状がでたときは発疹や腫れ、ひどい場合には呼吸困難など命に関わるほど危険な症状も引き起こすこともあります。
安心・安全にヘアカラーを行うためにパッチテストはとても重要なことです。
1度アレルギーが出ると普通の白髪染めヘアカラーは使えません
カラー剤でジアミンのアレルギーがでると、他のカラー剤も使用することができません。
アレルギーを引き起こすジアミンは、普通の酸化染毛剤には必ず入っているため、一部の酸化染毛剤だけが合のではないので注意しましょう。
もちろん、美容室で染めることも不可能です。
ジアミンアレルギーがあることを黙って施術することがないようにしてください。
美容師が教える白髪染めカラーパッチテストのやり方
白髪染めなど、ヘアカラーの時のパッチテストの必要性を理解して頂けたでしょうか?
セルフカラーをする方に向けて、以下でパッチテストのやり方を詳しく解説します。
パッチテストは通常48時間の経過観察が必要なので、カラーをする前に余裕をもって行いましょう。
- 使用するカラー剤
- カラー剤を調合する器
- 調合したカラー剤を塗る綿棒
- 余分なテスト液を拭き取るコットンやティッシュなど
上記があればご自身でパッチテストを行うことができます。
テスト液を作る
最初に箱からカラー剤を取り出し、説明書に書いてある割合で1剤と2剤を綿棒などを使用して混ぜ合わせます。
テストに使用する薬剤は少量で大丈夫ですが、説明書にテスト液の分量の記載があればしたがってください。
余った場合は多めに塗るのではなく処分しましょう。
テスト液を腕の内側に塗る
調合したテスト液を、腕の内側に10円硬貨くらいの範囲で薄く塗り自然乾燥させます。
30分ほど放置して乾燥しきらない場合は余分なテスト液を軽く拭き取ってください。
この時、テスト液が衣類など他のものにつかないように注意してください。
なるべく袖の短い服を着て、周りに汚れてはいけないものを置かないようにしましょう。
30分後と48時間後に経過観察
テスト液を塗り終わったら、30分後と48時間後に異常がないか確かめましょう。
基本的にジアミンアレルギーを持っている方は、テスト液を塗布してすぐに異常が現れることが多いです。
推奨されていませんが、テスト液を塗った箇所に絆創膏などを貼り入浴する方もいます。
白髪染めシャンプーやトリートメントでパッチテストは必要?
ヘアカラーには、白髪染め用のカラーシャンプーやトリートメントがあります。
基本的にカラーシャンプーやトリートメントにはジアミンは配合されていないのでパッチテストの必要はありません。
ジアミンとは違う染料で染めるため、染まり具合や色持ちは普通のカラーに劣ることが多いので、しっかりと染めたい場合は以下で紹介するカラー剤を使用しましょう。
ジアミンアレルギーでも使えるカラー剤
ジアミンアレルギーでも、キレイに白髪を染めたい方にジアミンの配合されていないカラー剤を紹介します。
主に、ヘアマニキュアやヘナカラーがジアミンアレルギーの方にも使えるカラー剤です。
ヘナカラーは植物性のカラー剤のため、パッチテストは必要ですが、ジアミンが配合されていないため使用することができます。
カラーシャンプーやトリートメントでは、白髪をしっかりと染めきれないので、ヘアマニキュアやヘナで染めるのがおすすめです。
肌が弱い方はアレルギー以外も気をつけてください
酸化染毛剤には、アルカリ剤が配合されています。
肌の弱い方は酸化染毛剤でカラーをしたとき、ヒリヒリしたりすることがあります。
肌が弱いと、アルカリ剤によって肌が負けてしまい痛みや痒みを伴う場合もあります。
ひどい場合は肌がただれることもあるので、異常を感じた時はすぐに洗い流し、皮膚科を受診する様にしてください。
白髪染めパッチテストまとめ
白髪染めをする時は毎回パッチテストをしましょう。
今回はヘアカラーをする際のパッチテストについて解説しました。
酸化染毛剤に配合されているジアミンは、重いアレルギー症状を引き起こす可能性があります。
普段ヘアカラーをしてもアレルギーが出ない方でも、体質は突然変わることがあるので染める度にパッチテストをする様にしましょう。
特に持病をお持ちの方や妊婦は、パッチテストの前に医師に相談することをおすすめします。
セルフカラーをする時はカラー剤に記載の注意事項をしっかりと読み、体調を万全にしてから臨みましょう!