「ヘナカラーで白髪染めをしたいけどダメージが気になる」
「自宅でヘナ染めをしたいけど、きちんと染まるか不安」
「自分に合うヘナカラーがわからない」
ヘナカラーについてこのような悩みをもっている方は多いのではないでしょうか?
本記事では、
- ヘナカラーのメリット・デメリット
- 自宅で白髪染めする際のポイント
- 市販で買えるおすすめヘナカラー
上記の3つを中心にヘナカラーについて詳しく解説します。
ぜひ、自分に合ったヘナカラー選びの参考にしてください!
ヘナカラーとは?美容師が解説
ヘナカラーとは、ヘナの葉を粉末にしてペースト状にしたものを髪に塗布するヘアカラーの一種です。
ヘナの葉には、髪の毛のタンパク質(ケラチン)に反応して、オレンジ色に発色するローソニアと呼ばれる赤色酵素をもつ成分が含まれています。
この発色効果を使って白髪染めをする手法が、世間で認知されているヘナカラーです。
また、天然100%のヘナには脱色剤が含まれていないため、黒髪を明るい色に染めることはできません。
このこともヘナカラーが白髪染めに適している理由です。
ヘナカラーの種類
ヘナカラ―には以下の4種類があります。
- 天然100%のヘナ
- 植物染料が配合されたヘナカラー
- ジアミン染料が配合されたケミカルヘナ
- 化粧品染料が配合されたヘナカラー
天然100%のヘナ
天然100%のヘナは文字通りヘナのみが配合されているため、ヘナ本来の効果を活かしたオレンジ色の明るい仕上がりになります。天然成分のため、刺激が少なくアレルギーや妊娠中の方にもおすすめです。
注意点としては、
- 染色がオレンジ系の明るい色のみ
- 髪質や白髪の量によって1回の染色で染まらないことが多い
- 施術時間が長い
天然100%の刺激が少ないヘナカラーを希望している方は、上記の3点を踏まえた上で施術をしてください
植物染料が配合されたヘナカラー
天然のヘナにインディゴなどの植物染料を混ぜて、藍色(青系)の暗めの色合いが特徴のヘナカラーです。
天然100%のヘナオレンジと組み合わせる(ヘナ+インディゴ)と補色効果の関係でブラウン系の仕上がりになるため、明るくなり過ぎない落ち着いた色にしたい方におすすめです。
化学染料を配合していないので優しい使用感ですが、インディゴなどの植物染料によって植物性のアレルギーを引き起こす可能性があるため、注意してください。
ジアミン染料が配合されたケミカルヘナ
ジアミン(酸化染料)という化学染料が配合されているヘナで、ケミカルヘナとも呼称されます。
ジアミン染料が入っていることもあり染色しやすく放置時間も短いという利点はありますが、アレルギー反応を起こしてかぶれてしまうリスクもあります。
そのため、肌が弱い方や妊娠中の方にはあまりおすすめできません。
化粧品染料が配合されたヘナカラー
ヘナに「HC染料」と「塩素性染料」といった化粧品染料を配合したもので、ケミカルヘナほど染色しやすくないですが、ヘナ+インディゴより暗めの色合いに仕上がります。また、ジアミン染料は含まれていないため優しい使用感なのも良い点です。
- 天然100%ヘナやヘナ+インディゴより暗めな色合いにしたい
- 肌があまり強くないため、ケミカルヘナはなるべく避けたい
上記のような方におすすめなヘナカラーといえます。
ヘナとヘナカラーの違い
ヘナの特徴
- 天然100%の成分が配合されている
- マイルドな使用感と明るい仕上がり
- 選べる色がオレンジ系の一色のみ
- 1回の染色では染まりきらないことがある
ヘナカラーの特徴
- 天然のヘナに染料を加えて染色の幅を広げている
- 刺激が強くアレルギー症状が出る可能性のモノもある
- 化学染料が含まれている物は比較的染色率が高い
ヘナとヘナカラーの違い
- 染色時の選択肢の多さ
- 刺激・使用感の違い
- 化学染料の有無で染まりやすさに差がある
- 施術時間の長さ
上記の4点が異なっている点といえるでしょう。
ヘナで白髪染めはできる?
結論から言いますと、ヘナで白髪染めをすること自体は可能です。
天然成分配合による優しい使用感や明るめの仕上がりは、顔全体を明るく見せてくれるためメリットといえます。
ただし、ヘナのみだと染色がオレンジ系一色のため、明るい色合いが苦手という方もいるのではないでしょうか。そういった方には選択肢の狭さはデメリットになります。
また、髪質や白髪の量によっては1回の染色では染まりきらず、複数回染めるといったこともあるため、自分の好みの色合いや髪の状態を把握してから、ヘナを使った白髪染めをするようにしてください。
ヘナカラーのメリットとデメリット
ここからは、ヘナカラーのメリットとデメリットについて解説していきます。
メリット | デメリット |
---|---|
植物性配合のモノは低刺激でマイルドな使用感 刺激が少ないため、リタッチや部分染めが簡単 髪にハリ・コシといったトリートメント効果が期待できる | 化学染料配合のモノはかぶれやアレルギー症状のリスクがある 一般的なヘアカラーと比べると、選べるカラーが少ない ヘナカラー後は色落ちしやすい・パーマなどがかかりにくい場合がある |
ヘナカラーのメリットは、植物性が配合されているモノは低刺激で優しい使用感のため、自分でリタッチや部分染めをするハードルが低いことです。
対してデメリットは、化学染料配合のモノは染まりやすい反面、刺激が強くかぶれやアレルギー症状が出やすい点です。
また、ヘナカラーでは髪の色を抜けないため、一般的なヘアカラーと比べると選べるカラーの数が少ないと感じてしまうかもしれません。
ヘナカラー後は色落ちがしやすい・パーマなどがかかりにくいといった声をよく耳にしますが、これには理由があります。
傷んだ髪にヘナカラーをした際に、髪表面のキューティクルが剥がれてしまい、ヘナがうまく着色せずにシャンプーで流れてしまうのが原因です。
ですが、回数を重ねていくごとにヘナの収れん作用により髪の内部から潤いを閉じ込め、表面にツヤを与えてくれます。
自宅でヘナカラーする際のポイント
昨今では自宅で過ごす時間が増えたこともあり、自宅でヘナカラーをしたいという方もいるのではないでしょうか。ここでは、自宅でヘナカラーする際のポイントを解説していきます。
ヘナカラーをする前に、
パッチテストのやり方は以下になります。
- 使用するヘナカラー剤をぬるま湯で溶きます。
- 溶いたヘナを耳の後ろに塗布します。
- 入浴時に流れないように絆創膏などで押さえて48時間置いてください。
- かゆみ、かぶれといった異常がなければヘナカラー剤を使用してもらって問題ありません。
次に、ヘナカラーで必要な道具を紹介します。
自宅でヘナカラーする際のポイントは以下になります。
- 髪に整髪料がついている場合は洗髪する。
- ヘナを60℃前後のお湯で溶いてペースト状にしてください。硬さはマヨネーズぐらいが塗りやすいです。
使用量の目安は、
- ショート:約30g
- セミロング:約50~60g
- ロング:約80~100g
※あくまで目安ですので、自分に合った適量を塗布してください。
- ペーストができたら、ハケなどを使って白髪が気になる箇所にたっぷり塗っていきましょう。また、時間が経つと乾燥してしまうので、できるだけ手早く塗るのもポイントです。
※天然100%のヘナを使う場合は頭皮に付着しても大丈夫です。 - 塗り終わった頭の上にラップを巻き、ドライヤーで3分ほど温めます。その後、ヘアキャップで保温します。このとき、しっかりと密閉されて保温されていると染色の効果も高くなります。
放置時間はヘナの種類によって異なりますが、40~60分を目途に洗い流してください。
ヘナカラーのポイントは以上になります。
染色後、ヘナの色持ちを良くするために
ヘナカラーの選び方
ヘナカラーを選ぶ際にどの商品が自分に合っているのか、買うのに迷ってしまった経験はありませんか?
ここでは、失敗しないヘナカラーの選び方を4つに分けて紹介します。
明るいイメージを出したい:天然ヘナ100%(オレンジ)
白髪の量が少ない方は、低刺激で扱いやすい「天然ヘナ100%」の商品を選びましょう。
脱色効果はありませんので、白髪の部分が赤みの強いオレンジ色になります。
顔周りが明るくなることで、元気で活発な印象を与えます。
落ち着いた雰囲気の仕上がり:ヘナ・インディゴ(ブラウン系)
全体的に暗めな落ち着いた仕上がりが欲しい方は、「ヘナ・インディゴ」が含まれる商品を選びましょう。
天然のヘナ(オレンジ)にインディゴ(青)を加えることでブラウン系の色合いになるため、白髪を自然に隠すことができます。
また、あらかじめヘナとインディゴが混ざっている商品もあれば、1度ヘナで染めた後にインディゴで染める「2度染め」の商品もあるため、購入前にどちらか確認するようにしてください。
保湿効果が欲しい:ハイビスカスやアカシアコンシナ果実が含まれるヘナカラー
ヘナカラーは染色後に収れん作用によって髪にきしみを感しることが多く、保湿成分が配合されている商品が欲しい方は、「ハイビスカス」や「アカシアコンシナ果実」が含まれる商品を選びましょう。
上記の2つは天然リンスやトリートメントなどに含まれることが多く、洗浄成分だけでなくコンディショニング効果も期待できます。
また、「アンマロク果実」や「グアーガム」という成分もビタミンCやポリフェノールを含んでおり、髪にハリとコシを与える効果が高いため注目したい配合成分です。
とにかく急いで染めたい:化学染料成分が含まれるヘナカラー
天然ヘナ100%は低刺激で扱いやすいですが、とにかく染色に時間がかかってしまうためできるだけ早く済ませたいと思う方も多いでしょう。
上記のヘナカラーの種類でも紹介しました「ジアミン」を始め、有効成分欄に「パラフェニレンジアミン」「硫酸トルエン-2.5-ジアミン」「アミノフェノール類」などが記載されている商品は化学染料が配合されています。
たしかに染色が良く、放置時間も短縮できますが、アレルギーやかぶれを発症するリスクが高いのも事実ですので、使用する際は必ずパッチテストを行ってください。
市販で買えるおすすめヘナカラー5選
上記ではヘナカラーの選び方を紹介しましたが、ここからは実際に市販で買えるおすすめヘナカラーを5つ紹介します。
ハナヘナ ハーバルマホガニー
ハナヘナ ハーバルマホガニー は天然100%ヘナを使用し、ヘナ(オレンジ)とインディゴ(ブルー)を2:8の割合で混ぜ合わせることでダークブラウンのような落ち着いた色合いに染まるのが特徴です。
染色直後はグリーン色が強く出ますが、2~3日経つとダークブラウンに落ち着きます。
黒髪に近い自然な色味が出るので、ビジネスマンの男性にもおすすめできるヘナカラーです。
Naiad(ナイアード)ヘナ+木藍
「ヘナ+木藍 黒茶系」は木藍と7種のハーブがヘナに配合されています。
黒茶系なので、普段の生活になじみやすく落ち着いた濃いめの色に染めたい方におすすめです。
さらに、アカシアコンシナ果実・ハイビスカスなどの保湿成分も配合されているため、髪を染めると同時にトリートメント効果も与えてくれます。
比較的リーズナブルな価格帯で購入できるので、これから白髪染めを試してみたい方におすすめできるヘナカラ―です。
ナチュラリストヘナ ダークブラウン
天然ヘナ特有の染色時の赤みを3種の植物ハーブを配合して抑え、ごく自然なダークブラウンに仕上がるヘナカラーです。
全体染め・部分染め両方に対応しており、白髪の割合が多い方にも複数回染めると日の下でも目立たなくなります。
染色後の髪質もうるおいを閉じ込めたしっとりとした指どおりを実現しているため、幅広いニーズに応えたヘナカラ―ではないでしょうか。
COLOURME Organic ダークブラウン
商品名にもあるとおり、100%自然由来のヘナ+ハーブをテーマに世界39ヵ国、全8色展開されている人気のオーガニックヘナカラーです。
ヘナとインディゴが配合されており、白髪の割合が多い方でもきれいなブラウンに仕上がります。
髪の水分バランスを整えるハイビスカスやタンパク質が豊富なフェヌグリークといった成分が含まれているため健康的な髪の成長につながるでしょう。
しかし、ハリやコシが出ている分、指どおりはやや引っかかる感触があり、頻繁にカラーやパーマをしていると少し物足りない印象を受けるかもしれません。
ハホニコリタ ローソニア ダークブラウン
ヘナとインディゴを配合した3種のブラウンカラーは、おしゃれ染めから白髪染めまでライフスタイルにあった仕上がりを提供してくれます。
また、髪に潤いとしなやかな指どおりを与えてくれるアンマロク果実や加水分解ダイズタンパクなどの植物エキス(保湿成分)が豊富に配合されています。
ヘナカラー染色後に髪のきしみを感じさせない手触りのよい髪へと導いてくれるヘナカラーです。