白髪染めをしてから、伸びた部分が気になる方は多いのではないでしょうか。
- 生え際の白い部分が気になる
- 鏡を見たら根元の白髪が目立つ
白髪に悩む人は、このような部分的な白髪に悩まされてしまいます。
こうした生え際や根元の白髪は、部分染めをすることで解消できます。
ですが、プロの美容師なら上手に仕上げられますが、自分で白髪染めを部分的に行うのは簡単ではありません。
美容師の友人に聞くと、リタッチと呼ばれる白髪の部分染めは高度な技術や知識が必要になるそうです。
今回は、自分では難しい白髪の部分染めについて、セルフカラーでもプロ並みの仕上がりを提供できる方法を現役美容師が解説するので参考にして下さい。
白髪の部分染めに適した伸び具合
白髪を染めて、気持ちを新たに気分よく過ごしていたのもつかの間、半月もすれば新しい白髪がまた生えてしまいます。
目立ってくれば、また面倒でも白髪を染めなくてはなりません。
白髪が気になる程度は人によって違いますが、一般的に45日前後に再度カラーリングを行うのが理想とされています。
しかし、このサイクルでカラーリングを行うと年に8回程度ともなり、美容室で染めるとコスパが悪くなってしまいます。
そこで、おすすめなのが「白髪の部分染め」になります。
白髪の部分染めで生えてきた部分だけ染めれば、ダメージや費用を抑えることができます。
先程も述べましたが、最適な部分染めの期間は45日前後です。
この場合、新生毛の長さはおおよそ2cm弱です。 新生毛を染めることには、
- 染まりやすい
- 放置時間が短くて済む
といったメリットがあるのです。
この期間でしたら、ムラなく毛髪のダメージを抑え、失敗が少ないとも解釈してよいでしょう。
それ以上、伸びてしまうと根元だけが異様に明るくなり過ぎたり、ムラができてしまったというデメリットがあります。
美容師として、白髪の部分染めを綺麗に仕上げるポイントとしては、45日スパンをおすすめします。
自宅で簡単にできる生え際の白髪染め
気になる「生え際」と分け目の部分のカラーリングを「Tゾーンカラー」と称します。
カラーリングの明度がダークになるほど、新しく生えてくる白髪は目立ちやすくなります。
特に、フェイスラインを含めた「生え際」は、非常に目立つ場所であり、前髪で隠したり、応急処置でマスカラなどを使ってごまかすといった「小技」を利用しながらしのいでいるのではないでしょうか。
そこで自宅で簡単にプロ並みの仕上がりができちゃう「Tゾーンカラー」のコツを教えます。
白髪のTゾーンカラーで用意するもの
- アルカリ性カラー材(セルフで混ぜ合わせるタイプ)
- リングコーム状のハケ
- コットン(半紙でもOKですが、幅3cm程にカットする)
- 油性クリーム
手順
額やお顔まで染まってしまう恐れがありますので、油性のクリームを顔回りに塗りましょう。
しかしこのとき、髪の毛にまでクリームが付いてしまうとその部分が染まらくなる可能性もありますので、十分に注意しましょう。 薬剤を混ぜ合わせ、手早くTゾーンにハケを利用しながら塗布します。
アルカリ性カラー材は2剤を混ぜ合わせた瞬間から作用を発揮しますので、スピードを意識しましょう。
また、このとき塗布する薬剤をケチらないでください。たっぷりのせることがムラなくキレイに仕上がるコツです。
薬剤を塗布したら、コットンを貼って抑えます。 上から手でしっかり押さえましょう。
よくラップをすると染まると勘違いされていますが、アルカリ性カラー材は空気酸化によって作用を発揮します。
特に明度をアップさせることを重視される方にラップは好ましくありません。
チェック
それぞれの注意書きに記載してある時間ちょっと前にチェックしてみましょう。
この時すでに染まっていない場合は薬剤の塗布量が足りていないことが考えられます。
放置時間を延ばしてみてもあまり効果が期待できませんので、再度トライすることをおすすめします。
なお、放置時間の限界値ですが、薬剤を混ぜ合わせた瞬間から約30~40分薬剤の作用が期待できる時間といわれています。
まれに、1時間放っておいたという話も聞きますが、作用していない薬剤を頭皮が吸い込み、髪や頭皮に多大な損傷を与えているだけの結果になりますので、使用時間は記載してある通りに守りましょう。
また、このときのチェック方法ですが、薬をコームの先やふき取って実際の染まり具合を見るのですが、染めた部分が一色になっていればOKです。
白髪が光っていたらもう少し時間を延長、もしくは薬剤の塗布不足です。
さらに、根元が毛先より明るくなっていると放置時間が長過ぎです。
褪色すればさらに明るくなってしまうので、応急処置としてシャンプーをする前に残った薬剤もしくは、1トーン暗めの薬剤を揉み込みながらシャンプーしましょう。
少しは改善される裏技です。
洗い流す
大体、記載通りの時間で染まっていますので、塗布したクリームをなじませながらシャンプーして、よく薬剤を洗い流してください。
補足ですが、万が一お顔や額に薬剤が付いてしまい、黒く染まってしまった場合ですが、流す前に、油性クリームを塗りこんでください。
時間が経過する前にクリームを塗り込めばすぐ落ちますが、ある程度時間が経ってしまうとなかなか落ちません。
なおさらシャワーをかけてしまってからでは、完全に落とすことは不可能です。
油性クリームでダメな場合は、食用油をコットンに染み込ませ、数分貼り付けておきましょう。
根元の部分染めも容量は同じです
根元の部分染めは、先程の「Tゾーンカラー」の要領と同じです。
今度は根元全体になるので、ハケの「先」を上手く駆使することが求められます。
5cm間隔にスライスを取りながら、ハケで薬剤を塗っていきます。
このとき、「塗る」というよりかは「のせる」とイメージしてください。
混乱しないように、縦なら一通り同じ方向で塗布し続けましょう。
ポイントはたっぷり素早くです。 今度は、同じ要領で横方向にスライスしながら薬剤を塗布します。
たっぷり塗布してあれば、この工程でほぼ全体に薬剤が行き渡っているはずです。
もし、余裕があるならば、今度は斜めに「クロスチェック」を行ってください。
この時点で、薬剤を新たに塗布する必要はありません。
薬剤が溜まっているところをのばしながら均一を心がけます。
ここまでできたら完璧です。
初めての方には少し難しいかも知れませんが、慣れてくればお手のものともなりますので、ぜひ諦めずに技術を習得してください。
白髪の部分染めは自宅で行った方が安上がりになります
今回、白髪の部分染めの工程とポイントをまとめましたがいかがでしたでしょうか。
なんだか難しそうと思った方、不器用でやっぱり無理と言う方にせめてこれだけは頭にいれておきたいポイントです。
- 薬を混ぜたら手早くスピーディーに塗布すること
- 薬剤はケチらずたっぷり塗布すること
- 記載してある放置時間を守ること
この点を意識するだけでも今よりもはるかにきれいに染め上げることが可能になります。
いちばんの理想は、ご自身できれいに染められることですが、なかなかそう上手くはいきませんよね。
ですが、この先ずっと付き合っていく「白髪染め」をリーズナブルで、極力ダメージを抑えることに越したことはありません。
部分染めは、何度かやっていくうちに手慣れてきますので、どうか頑張って挑戦してみてください。
美容院で白髪染めを行えば綺麗に仕上がりますが、コスパは正直あまりよくありません。
自宅で部分染めを行うことで、白髪染めの費用を抑えることができますよ。
あなたの「白髪染め」ライフに少しでも役立てることができたら幸いです。
定期的なメンテとして利用できる白髪染め
最近では自宅で簡単に白髪染めができる、白髪染めシャンプーや白髪染めトリートメントなどの商品も増えてきました。
美容師としては、白髪染めシャンプーや白髪染めトリートメントは染まり方があまり良くないのでおすすめはしませんでした。
ですが最近の商品をチェックすると、昔の商品に比べて良くなっていると思いました。
面倒な白髪染めを簡単にできる方法として、白髪染めシャンプーやトリートメントもアリだと思います。
部分染めは自宅でできますが、正直に言うと面倒だと思います。