円形脱毛症は自然治癒でも治る病気です。
ですが、自然治癒するからと安心していると症状が悪化して、完治が難しい段階まで進行してしまうケースもあります。
そのため、円形脱毛症はできるだけ早期発見をして、適切な方法で治療することが非常に重要となっています。
この記事では、「円形脱毛症の治療法から原因」まで詳しく解説していきます。
- 自然治癒で治るケースも多い
- 科学的根拠の弱い治療法もある
- 再発するリスクもある
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目次
円形脱毛症のおすすめ治療法7選
円形脱毛症の治療法は様々あり、効果はもちろん利用しやすさも異なります。
自分と相性の良い治療法を確立しておくことで、脱毛班が出たとしても焦らず落ち着いて処置ができるでしょう。
この項目では、円形脱毛症のおすすめ治療法7選をご紹介します。
ステロイド局所注射
ステロイド局所注射は、発毛効果が高く主に円形脱毛症が1か所に出ている単発型や複数個所に出ている多発型に対して行われます。
脱毛班が出ている箇所に、炎症や免疫作用を抑えるステロイド注射を行い、症状を抑えながら発毛効果が期待できます。
一方で、効果は高いですがステロイドを使っているので、副作用を懸念して未成年には適用されない治療法です。
成人している方の場合は問題なく受けられ、高い効果が期待できるのでおすすめの治療法です。
局所免疫療法
局所免疫療法は、半年~1年という長期に渡って行う治療法ですが、子どもでも受けられ施術後約90%の方が発毛を体感しています。
治療法としては意図的にかぶれを起こす薬剤を脱毛班に塗布し、発毛を促していきます。
最初は高濃度で塗布し徐々に薄めていき、様子を見ながら濃度をコントロールしていきます。
局所免疫療法は、脱毛班が複数あるや広範囲にわたって脱毛が進んでいる場合に適用することが多い治療法です。
一方で、副作用として治療期間中にアトピー性皮膚炎が悪化したり蕁麻疹が出ることがあります。
また、局所免疫療法は保険適用外な治療法で全額自費負担となるため、予め理解しておきましょう。
内服薬
円形脱毛症の治療として、以下の内服薬が使用されることもあります。
- ステロイド内服
- 抗アレルギー薬
- セファランチン
- グリチルリチン
- メチオニン
グリシン複合薬
ステロイド内服は発毛効果が高く、主に広範囲に渡って脱毛班が出ている方に対して適用される治療法です。
一方で、ステロイドの副作用を懸念して未成年への服用は行わず、広範囲に症状が出ている成人の方に対して処方されます。
また、服用を止めてると再発するリスクも高い治療法なため、医師と相談のうえで使用を検討しましょう。
抗アレルギー薬は花粉症を抑える際にも使用される内服薬で、円形脱毛症に対しても効果があるとされています。
特に、アトピー素因が原因である単発型や多発型に対して、効果が認められています。
その他の内服薬に関しても、科学的根拠は少ないものの確かな診療実績があるので治療法の1つとしておすすめできるでしょう。
外用薬
外用薬は患部に直接塗布するタイプで、湿布や軟膏などが該当しています。
円形脱毛症に効果があるとされている外用薬は、以下の通りです。
- ステロイド外用
- 塩化カルプロニウム外用
- ミノキシジル外用
ステロイド外用は免疫や炎症を抑えてくれて、これまでも数多くの症例に対して使用された実績があります。
また内服する訳ではないので、副作用も内服薬ほど強くないため汎用性の高い治療法として重宝されています。
塩化カルプロニウム外用は副作用としてかゆみやかぶれなどがありますが、一般的な育毛剤にも含まれる成分として、脱毛症にも効果があるとされています。
ミノキシジル外用は主に海外での診療実績が多い外用薬で、円形脱毛症によって収縮した血管を拡張してくれる働きがあり、発毛効果が期待できるでしょう。
冷却治療
冷却治療は、ドライアイスや液体窒素を使った治療法で、冷却することで過剰に反応している免疫作用を抑えて発を促進する効果があります。
施術中は軽い痛みがありますが、施術後の副作用もほとんどなく手軽に行える治療法として採用されています。
そのため、治療による副作用が気になる方と相性が良いでしょう。
紫外線療法
紫外線療法は、紫外線を患部に照射して発毛を促す治療法です。
症状によって治療期間は異なりますが、場合によっては数か月かけて何度も施術する必要があるので、中~長期間必要な治療法です。
副作用としては、紫外線からの肌へのダメージによるヒリヒリ感やかゆみ、水ぶくれなどがあります。
一方で、脱毛班が広範囲で全頭型や汎発型などの症状に対して、発毛効果があったとされているので、比較的重度な症状に対して行われる治療法です。
直線偏光近赤外線照射療法
直線偏光近赤外線照射療法は、スーパーライザーという装置を使って、自律神経までも届く特殊な赤外線を使用する治療法です。
自律神経を刺激して全身の血行を改善でき、副作用も少ないです。
高度な技術ながら比較的手軽に施術できるので、単発型や多発型などの患者に対して適用されることが多い治療法となっています。
円形脱毛症のおすすめできない治療法8選
1つ前の項目ではおすすめの治療法をご紹介しましたが、逆にあまりおすすめできない治療法もあります。
おすすめできない治療法では効果がなかったり、逆効果になるものもあるので注意が必要です。
この項目では、円形脱毛症のおすすめできない治療法8選をご紹介します。
シクロスポリンA
シクロスポリンAは、服用すると免疫力を抑えてくれる効果があり、脱毛範囲を小さくできるとされています。
一方で、今の所科学的根拠が薄く、服用することで腎機能障害を引き起こすリスクがあります。
また、使用を続けないと再発するリスクもあるため服用はおすすめできません。
漢方薬
漢方薬の中でも、ストレスを軽減するものを服用して、円形脱毛症の原因の1つとされている過剰ストレスの緩和を促すとされています。
しかし、科学的根拠が乏しく実際に効果が確証されている訳ではないため、治療薬としての服用はあまりおすすめできません。
精神安定剤
一部では、精神安定剤を使用することで脱毛班の範囲が縮小されたというケースがあるようですが、科学的な根拠はありません。
また、服用すると眠気やめまい、運動失調や発疹などあらゆる副作用が出る可能性があります。
そのため、むやみな服用はおすすめできません。
アンスラリン
アンスラリンは、皮膚疾患に関して使用することもありますが、タールが含まれており発がん性があります。
確かに発毛効果は高いとされていますが、患部のヒリヒリ感や色素沈着などの副作用も見受けられます。
使用にはリスクが大きいので、あまりおすすめできません。
星状神経節ブロック
星状神経節ブロックは、自律神経を整えて発毛促進を狙う治療法です。
のどにある星状神経節に対してわずかな麻酔を打ち、神経を麻痺させ自律神経の働きを元に戻すのですが、発毛効果については根拠が薄いです。
また、高度な技術が求められ肺器官を傷つける可能性もあるのでおすすめできません。
催眠療法
催眠療法は、名前の通り人体に暗示をかけ心理的な現象を利用して、治療を試みる手法です。
しかし、科学的根拠はほとんどなく効果が実証されている訳ではないためおすすめできません。
鍼灸治療
鍼灸治療は、東洋医学において国家資格が必要とされる高度な治療法です。
ですが、円形脱毛症に対しての科学的根拠は少ないです。
また、気胸や内出血などのリスクもあるので円形脱毛症に対してはおすすめできません。
分子標的治療
分子標的治療は、自己免疫疾患やがん治療などにも使用される治療法で、特定の分子を狙って活動を抑える効果があります。
円形脱毛症については一部発毛効果が見られたという報告もありますが、一方で発毛効果はないというデータも出ています。
そのため、基本的に円形脱毛症の治療としてはおすすめできません。
円形脱毛症とは
円形脱毛症はストレスだけでなく、自己免疫疾患やアトピー素因など、様々な原因から発症する脱毛症の1つです。
脱毛症は一般的に男性の方が多い印象がありますが、円形脱毛症に関してはむしろ女性の発症ケースも多く挙げられています。
円形もしくは楕円形に症状が進み、一般的な薄毛に比べて進行スピードが早い点が特徴です。
この項目では、以下の内容に沿って円形脱毛症について解説します。
早期発見のサイン
円形脱毛症は放っておいても治る可能性がありますが、逆に症状が悪化して自然治癒では難しく、長期的な治療を受けなくてはならない場合もあります。
軽度で済ませるためにも、早期発見が非常に重要となります。
早期発見のポイントは以下の通りです。
- 抜け毛に毛根が無い
- 髪に潤いがなくゴワついている
- 頭皮がヒリヒリする
ヘアブラシ後に抜け毛が多
円形脱毛症の症状が起き始めている場合、ヘアサイクルが乱れている可能性が高いので、髪が細く抜けやすい状態に陥ります。
そのため、ヘアブラシのような低刺激でも簡単に抜けてしまい、成長しきっていない髪が抜けるので、毛根も付いてこないケースが多いです。
また、症状が進むにつれて髪に潤いがなくなりダメージを受けやすくなるので、ゴワついた髪質になる傾向があります。
加えて、頭皮環境の悪化や炎症から、頭皮がヒリヒリすることもあります。
これらの症状が出た場合は要注意なので、すぐに医師に相談すると良いです。
円形脱毛症は突然起こるため、自分では中々気付かないのでこれらのポイントに気を付けて、症状の悪化を防ぎましょう。
再発リスクの有無
円形脱毛症を発症している原因にもよりますが、基本的には約40%の患者が完治後に再発するとされています。
また、症状が進むと完治自体が難しくなり、多発型以降のフェイズになるとおよそ10%しか完治の見込みはないともされています。
なので、円形脱毛症と上手く付き合っていくには、早期発見をしてその都度適切な治療を行うことが重要となるでしょう。
合併症の有無
円形脱毛症を発症すると、以下の疾患と合併する可能性があります。
- アトピー性皮膚炎
- 甲状腺機能異常
- 尋常性白斑
- 関節リウマチ
- AGA
アトピー素因は円形脱毛症の原因の1つでもありますが、脱毛治療中にアトピー性皮膚炎の症状が再発したり悪化する可能性があります。
また、同じく脱毛症の1つであるAGAが誘発する可能性も考えられます。
AGAは男性型脱毛症とも呼ばれているもので、年齢問わず発症リスクがあります。
円形脱毛症は、上記のようにいくつもの合併症が懸念されますので、自然治癒を待つのも1つの手ではありますが、できるだけ適切な治療法で早期改善
すると良いでしょう。
上手く隠す方法
円形脱毛症は発症する箇所や範囲にもよりますが、人に見られるのが恥ずかしいという理由から、外出すら抵抗感を感じる方もいます。
一方で、会社員の場合は仕事のために出社しなくてはならないので、自分の意思に反して外出が必要となります。
そんな場合は、以下の方法で上手く隠しながら生活してみると良いでしょう。
- 脱毛部分が隠れるような髪型に変える
- ヘアファンデーションで目立たなくする
- 帽子やウィッグで隠す
脱毛部分が目立たないような髪型を変えるのは、髪の長い場合のみに使える方法ですが、最も自然に隠せる方法の1つです。
脱毛部分が隠れるようにヘアゴムで髪を束ねたり、ポニーテールなどにすると上手く隠しやすいです。
合わせて、ヘアファンデーションも使うとさらに上手く隠せます。
ヘアファンデーションは地肌の色を髪に近い色へと変えてくれるので、目立たなくなります。
また、帽子については室内向きではありませんが、物理的に脱毛箇所を隠せるので、周りの目を気にせず外出できます。
どれも長所短所があるので、自分の生活スタイルに合わせて選択しましょう。
円形脱毛症の原因
円形脱毛症と聞くと、ストレスによって発症するイメージがありますが、他にも様々な要素が原因となり発症します。
そのため、この項目では発症する原因について詳しく解説していきます。
自己免疫疾患
円形脱毛症が発症する原因には、自己免疫疾患があります。
免疫というのは、体内に入った異物や菌に反応して人間を守ってくれる存在ですが、免疫に異常が発生し暴走するのが自己免疫疾患です。
特に臓器や頭皮に影響が出ることが多く、正常な箇所に対しても演繹が過剰に反応することで、脱毛班などへと繋がります。
様々な原因の中で、円形脱毛症になる理由として今一番確からしいのが、自己免疫疾患による発症です。
しかし、なぜ免疫が過剰反応してしまうのかについては、まだはっきりとしたことが分かっていないというのが現状です。
アトピー素因
円形脱毛症の原因の1つには、アトピー素因があります。
アトピーによる疾患は皮膚炎やアレルギー性鼻炎など、様々ありますが円形脱毛症もその1つです。
また、円形脱毛症で悩む方の約40%の方が、アトピー素因である皮膚炎やアレルギー性鼻炎に悩んでいることも分かっています。
そのため、アトピー素因の疾患を抱えている方は、円形脱毛症にも注意しておくと良いでしょう。
ストレス
円形脱毛症の原因として最もポピュラーなのが、ストレスでしょう。
ストレスが溜まり一定値や一定期間を超えると、交感神経が過剰に作用してしまい、血管の収縮が始まってしまいます。
血管が収縮してしまうと当然血流が悪くなるので、頭皮全体へ十分な栄養素が行き届かなくなります。
この状態が長く続くことで、本来強く太い髪へと成長するだったはずが、細く抜けやすい髪質へと変化していき、脱毛班に繋がっていきます。
加えて、過度なストレスは自己免疫疾患にも発展するとされているので、普段の生活の中にストレス発散できる環境を確保しておくことが重要となるでしょう。
遺伝
円形脱毛症は、遺伝によっても発症する可能性があります。
発症リスクは自己免疫疾患やアトピー素因などに比べると低く、わずか8%程度とされています。
しかし、自分と近い親類であればあるほど、円形脱毛症が遺伝する可能性は高いとも言われています。
そのため、両親のどちらかが発症している場合は、自身も遺伝によって発症するリスクがあるとして予防や対策方法を理解しておくと良いでしょう。
女性ホルモン
女性の場合、ホルモンバランスの乱れから円形脱毛症を発症するケースがあります。
一般的に、女性は出産すると女性ホルモンのバランスが崩れ、産後抜け毛が起きます。
一方で、産後抜け毛は時間と共に自然治癒していく場合が多いですが、産後のストレスやアトピー素因が原因で、円形脱毛症に移行していくケースもあります。
出産は非常に大変で、妊娠中はもちろん出産後も精神的に不安定になりやすく、ストレスも溜まりやすくなってしまいます。
そのため、産後抜け毛から円形脱毛症にならないためにも、パートナーとの連携や趣味などの手軽なストレス発散方法を用意しておくと良いでしょう。
円形脱毛症の種類
円形脱毛症とひと口にいっても、進行状態などによりいくつかの種類に分かれます。
自分が今どの種類に当てはまるのかを的確に把握することで、治療法や対策が見えてきます。
そのため、この項目では円形脱毛症の種類についてご紹介します。
単発型
単発型は、円形脱毛症の種類の中でも1番軽度なタイプです。
症状としては1つの脱毛班が出ている状態で、およそ80%の方が1年以内に自然治癒していくとされています。
一方で、単発型であっても自然治癒するまでには時間がかかり、場合によっては多発型以降の症状にシフトしていく可能性もあります。
そのため、軽度とはいえ注意すべきでしょう。
多発型
多発型は、複数に及ぶ脱毛班が現れている状態で、全く別の個所にできることもあれば、脱毛班を広げる形で増えていくこともあります。
単発型から移行した症状で、この段階に来ると自然治癒は中々難しいと言えます。
なので、単発型の状態のときに素早く適切な治療を受けることが重要と言えます。
また、多発型はたとえ完治したとしても再発リスクが高いので、自分の判断で処置するよりは専門医に相談した方が良いでしょう。
蛇行型
蛇行型は、名前の通り蛇のような脱毛班が特徴的で、後頭部から側頭部の生え際に沿って脱毛班が広がっていきます。
総合的に見ると脱毛班の範囲は広く、適切な治療を行ったとしても完治までに数年単位で時間がかかります。
他の種類に比べてやや症状が特殊ではありますが、単発型に比べても治療期間が非常に長いので、注意すべき段階と言えるでしょう。
全頭型
全頭型は、名前の通り頭全ての髪が抜け落ちてしまう段階を指しています。
多発型からさらに進んだ段階で、ここまで進行してしまうと自力での治療は不可能と言えます。
自分で調べた情報だけで治療するのではなく、専門医に相談して適切な処置を受けましょう。
また、円形脱毛症は症状が進行していくにつれて、治療に必要な時間や費用、さらに完治の可能性も下がっていきます。
そのため、自然治癒で治る病気だと安心せずに、まずは医師に相談してから判断すると無駄な費用をかけずに治療できるでしょう。
汎発型
汎発型は、全頭型がさらに進んだ段階で、髪の毛に留まらず眉毛やわき毛など体全ての毛が抜け落ちてしまう状態です。
円形脱毛症の中でも1番重い症状で、長期治療はもちろんウィッグやかつらなどを生活に取り入れて、これからの向き合い方を考える必要があるでしょう。
汎発型まで放置していることは少ないと思いますが、自己判断ではなく医療機関に相談して適切な治療法を相談しましょう。
円形脱毛症に関するよくある質問
円形脱毛症は突発的に起こることが多いため、不安に感じる方も多いです。
そのため、この項目では以下のよくある質問について解説していきます。
そもそも円形脱毛症ってどんな脱毛症ですか?
円形脱毛症は自己免疫疾患やアトピー素因など、あらゆる原因から発症する脱毛症で、円形もしくは楕円形に薄毛が広がっていきます。
また、一般的な脱毛症の場合は時間をかけて少しずつ薄くなっていく傾向がありますが、円形脱毛症の場合は、進行スピードが非常に早いです。
スピードの早さから自分でも気づきにくく、気付けば脱毛班が出来ていることも多くあります。
男性に限らず女性にも発症する脱毛症という点も、1つお特徴でしょう。
円形脱毛症の原因はストレスですか?
ストレスは、円形脱毛症の1つの原因として考えられています。
過度なストレスをトリガーに発症するケースをはじめ、ストレスから無意識に髪を引き抜いてしまう、トリコチルマニアという症状にも繋がります。
そのため、ストレス発散法を確保しておくことで、円形脱毛症の予防になります。
一方で、発症する原因はストレスだけでなく遺伝やアトピー素因など様々です。
なので、発症確率をできるだけ下げたいのであれば、ストレス管理だけでは不十分です。
原因によって適切な治療法も異なるため、自己判断ではなく医師に相談すると良いでしょう。
円形脱毛症は完治しますか?
結論から言うと、円形脱毛症の多くの場合は自然治癒にて完治します。
一方で、完治したとしても約40%の方が再発するとされているため、完治後にも注意は必要です。
また、症状の進み具合によっても完治する可能性は変動します。
一番軽度な単発型であれば約80%の方が完治しますが、症状が悪化して多発型や全頭型などになると完治する方は約10%と言われています。
そのため、完治する可能性を少しでも高めるためには、早期発見をして適切な治療を受ける必要があると言えるでしょう。
ウィッグやかつらは治療に支障がありますか?
円形脱毛症を発症すると周りの目が気になり、ウィッグやかつらを付けて外出する方もたくさんいます。
一方で、ウィッグやかつらが頭皮環境に悪影響を与え、治療に支障があるのではないかと悩む方も多いでしょう。
ですが、現在はウィッグやかつらの蒸れによって、治療に支障をきたすことはないとされています。
むしろ前向きな気持ちになると、積極的に活用するよう推奨している医院もあるので、これまで通り安心して着用すると良いでしょう。
円形脱毛症を正しい治療方法で手早く治そう!
円形脱毛症は進行スピードが非常に早いので、気付けば脱毛班が出ていることも多いです。
また、突然の脱毛症に焦って催眠療法や鍼灸治療など、間違った治療方法を試してしまい、逆に症状が悪化してしまうこともあります。
そのため、円形脱毛症が基本的に自然治癒で治る病気であることを理解する必要があるでしょう。
そのうえで、自然治癒では治らない場合はステロイド局所注射や局所免疫療法などの、適切な治療法を試すと良いです。
再発のリスクもあり商状が進むとそれだけ完治の確率も減りますので、脱毛班を発見したらできるだけ専門医に見てもらい、適切な治療を受けるようにしましょう。