薄毛が気になり始めた方々も多いのではないでしょうか?
しかし、薄毛をそのまま放置すれば、ますます薄毛が進行するかもしれません。
更に中高年のみならず、20代・30代の方々も、薄毛の傾向に悩まされるケースが見受けられます。
とはいえ、薄毛に有効な治療があるのか、薄毛治療をするためにどれぐらいの費用が掛かるのかなど、知りたいことは多いはずです。
この記事では、薄毛治療とは、薄毛治療の費用目安や効果、副作用の心配や治療の注意点等について解説していきます。
- 薄毛になる原因は男性ホルモンが原因で発毛サイクルが乱れる事にあるとされている
- 薄毛治療には内服薬、外用薬、注入療法、自毛植毛、光・LED治療の5つがある
- 薄毛治療を始めるには、まずクリニック探しから始めること
- 薄毛治療はしっかりとカウンセリングを受けてから、どのような治療をするのか医師と相談して決める
- 薄毛治療の費用は治療によって変わるが、月4万円ぐらいは掛かる
- 薄毛治療の効果が出るのは3ヶ月~6ヶ月くらいと言われるが個人差がある
- 薄毛治療には可能性は低いとは言え副作用が出ることもある
目次
薄毛治療とは?
こちらでは、薄毛の原因と薄毛の治療法等について解説します。
なぜ薄毛になる?
男性の脱毛症は、AGA(男性型脱毛)と呼ばれています。
AGA(男性型脱毛症)は、男性ホルモンの働きが髪に悪さをして起こる疾患と言われています。
まずは、髪の毛をつくる毛母細胞の中の酵素「5aリダクターゼ」が突然活動を始め、体内の「テストステロン」という男性ホルモンを、より強力な「ジヒドロテストステロン」に変換します。
その結果「ジヒドロテストステロン」が髪の毛の成長を抑制してしまいます。
そして、髪の寿命を短くするという悪循環に陥ってしまい、抜け毛が増えて薄毛が進行していきます。
このAGA(男性型脱毛症)は、中高年以降に起こり得る疾患という訳ではなく、早ければ10代、20代で発症することもあり、生え際や頭頂部、前頭部などから薄毛になるのが大きな特徴です。
この進行状態の説明で、「自分の薄毛はやはりAGA(男性型脱毛症)だ」と確信した皆さんも多いことでしょう。
薄毛になるのは、男性ホルモンの働きによって髪の毛の発毛サイクルが崩れる事が原因とされている。
薄毛治療法
AGA(男性型脱毛症)を治療する方法は、主に以下の5種類があり、それぞれの治療には効果も認められています。
とはいえ、これらの薄毛治療法は料金も相当の開きがあり、何年も掛かってしまう治療法から本格的な施術まで多様な特徴を有しています。
いずれかの治療1種類だけを継続的に続けるわけではありません。
医師の診断の下で、例えば「内服薬+外用薬」を試す、もしくは注入療法も加えてみるというように、各治療法の併用や追加を行い、組み合わせて様子を見る方法もとられます。
まず、この5種類の治療法はどのような形で行われるのかについて知り、ご自身の経済事情そしてニーズに合った方法を選ぶことが大切です。
内服薬
AGA治療で処方される内服薬は次の2種類があります。
- 薄毛の進行を予防する内服薬:プロペシア、ザガーロ、アルボブ等
- 新たな髪の発毛を促す内服薬:ミノキシジル
なお、ミノキシジルは外用薬としても使用されています。
どの内服薬を処方するかは、患者の症状や希望に合わせて医師が判断します。
また、1種類だけを服用する場合もあれば、数種類の服用で様子をみるという場合もあります。
日本皮膚科学会では、もっとも高く推奨されている治療法の一つと評価しています。(出典:日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」)
しかし、いずれの内服薬も数日・数週間で結果が出るような即効性は無く、効果としては乱れたヘアサイクルを正常化することからはじまります。
外見的に「髪が太くなった」「新しい髪が出てきた」と、明確な効果を実感するまではかなり長期にわたる服用が必要です。
外用薬
外用薬は薄毛部位に塗布し発毛を促す治療法です。
育毛剤・発毛剤ときけば皆さんピンとくるかもしれません。
大手はもちろん中小の製薬メーカーがこぞって育毛剤・発毛剤を販売しています。
しかし、AGA治療の外用薬といえば発毛剤のことになります。
こちらでは育毛剤・発毛剤の違いを説明します。
(1)発毛剤
ご自身の頭皮の毛包(毛を作り出す場所)を活性化させ、新しい髪の生成を促す商品です。
血行を促進させ、細胞に栄養を行き渡らせ、発毛を促進します。
AGA治療として効果のある外用薬と言われています。
新たな髪の毛を増やす外用薬は次の通りです。
- ミノキシジル:毛母細胞の活性化・血行促進
- ロゲイン:毛母細胞の活性化・血行促進
- アロビックス:血行促進
現在は、ミノキシジル成分が最も有効と言われています。
(2)育毛剤
非常に豊富な商品が販売されています。
育毛剤は頭皮を清潔に保ち髪が育ちやすい環境を整えます。
薄毛の原因物質の生成を防ぎ、これ以上の抜け毛を抑止します。
つまり、抜け毛を防ぐ効果がある外用薬です。
ただし、育毛剤には新たな髪の毛を増やす成分は配合されていません。
注入療法
様々な器具を用いて、成長因子等の薄毛対策に有効な成分を直接頭皮に注入する治療方法のことです。
「注入治療」や「毛髪再生療法」とも呼ばれています。
直接注入方法のため、当然ご自身で行うことはできません。
毎日ご自身で服用する治療薬や塗布する外用薬と違い、基本的に定期的(例:1ヶ月に1回等)なクリニックへの通院で、医師や看護師により処置室で注入治療が行われます。
この治療は単体で実施するより、内服薬や外用薬の治療とセットで行われるケースが多いです。
内服薬や外用薬の効果を補助し、治療効果を実感できるまでの期間を短縮することが期待できます。
なお、注入療法には次の2種類があり、どちらを用いるかは患者の症状や希望に合わせて医師が判断します。
(1)育毛メソセラピー
メソセラピーとは、注入という治療自体を指す表現です。
AGA治療におけるメソセラピーの役割は、育毛に必要な成長因子等の有効成分を頭皮に直接注入して薬剤を浸透させて、毛髪の成長を促すことです。
注入する有効成分は、主に内服薬や外用薬と同様成分(例:ミノキシジル、フィナステリド等)や、頭皮に必要な栄養素(例:ミネラルやビタミン等)を使用するケースがほとんどです。
(2)HARG(ハーグ)療法
成長因子を含むタンパク質から生成した成分、アミノ酸・ビタミン入りの栄養素などを配合した、HARG専用の薬剤を使用して薄毛の改善に努めます。
成長因子の働きで育毛と発毛の双方に効果を期待することができます。
自毛植毛
自毛植毛とは、ご自身の毛髪を薄毛部位に移植する植毛術のことです。
この植毛術は、ここ最近非常に進歩しており、皮膚を切開しすぎない技術、またメスを使わない治療法も普及しはじめています。
従来の方法に比べ、頭皮に負担の少ない治療が可能となりました。
元々ご自身の毛髪なので、拒絶反応や副作用はありません。
この施術は、1回の治療で完了して、生着したご自身の毛髪が半永久的に生え変わり続けるのが大きなメリットです。
なんと自毛植毛の生着率は82.5%と驚異的な割合となっています。(出典:日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」)
ただし、ある程度ご自身の皮膚に負担の掛かる方法であることは間違いありません。
内服薬や外用薬で十分な効果が得られない場合に推奨されます。
自毛植毛には大きく分けて2種類の方法があります。
(1)FUE法
毛根を周囲の皮膚組織ごとパンチブレードで一つ一つ採取する方法です。
まず植毛する毛髪を「毛包(毛の成長を促す毛母細胞)」と呼ばれる組織ごと、直径1mm前後のパンチブレードで1株ずつ採取します。
そして、メスを使って頭皮に切り込みを入れます。
その後、ピンセットで切り込みへ1株ずつスリットに挿し込みます。
術後の痛みは少なく傷跡が目出ちにくいと言われています。
(2)FUSS法
FUSS法は、後頭部の頭皮を薄く帯状(約10~20cm)に切り取り、そこから移植に使う健康な毛根を採取する方法です。
まず頭皮を帯状に切除し手作業で1株ごと切り分け、メスを使って頭皮に切り込みを入れます。その後、ピンセットで切り込みへ1株ずつスリットに挿し込みます。
切除部分が大きいため激痛を伴います。
10日前後は仰向けに寝るのが困難とも言われており、術後の体調にも気を付けなければいけません。
また、後頭部に線状の長い傷跡が残るのもデメリットです。
光・LED治療
高輝度LEDの光を毛乳頭細胞に照射する治療法のことです。
この方法で、頭皮の血流を改善し毛母細胞の発達を促すことで発毛へ期待が持てます。
当然、レントゲンのように長期間の照射で人体へ悪影響を及ぼすような事態とはなりません。
メリットは、あくまで高輝度LEDの光を照射するので、副作用が少なく身体への負担もかからない点があげられます。
そのため、持病や体質等が原因で投薬治療は受けられないものの、AGA治療を諦めたくない方に最適です。
また、内服薬・外用薬との併用でより効果的な治療が可能です。
クリニックで行う光・LED治療はそれなりに大きな機器ですが、医師の診察後に携帯用の専用機器を購入、自宅で治療を行うことも可能です。
薄毛治療には、内服薬、外用薬、注入療法、自毛植毛、光・LED治療の5つの方法があり、それぞれの特徴があるため自身に合った方法で治療するのが良い。
薄毛治療を始めるには?
こちらでは、薄毛治療の前に行う準備・手順を解説します。
いきなり治療は受けない
まずは薄毛治療の前に、治療の受けられるクリニックを選択して、治療の内容や治療手順から開院日などをホームページ等でチェックしましょう。
開院日が翌日だからと言っていきなり訪問しても検査は受けられません。
まずはインターネットや電話で予約することから始めます。
その後、持参する書類等があるなら忘れずに準備、予約日にクリニックを訪問します。
おそらく問診票を書いたり、どんな治療を受けたりするかの説明があるはずです。
この機会にいろいろと薄毛の相談をしておきましょう。
カウンセリング~検査・処方まで
こちらでは薄毛治療の前に行う各作業について解説します。
[1]カウンセリング
この段階では薄毛であること、心配なことを相談し治療内容の説明を受けます。
概ねどのクリニックもカウンセリング自体は無料で行っている場合が多いです。
第1ステップ | 受付・問診票への記入する |
予約当日は、まず受付へ向かいます。
受付後、問診票に概ね次のようなことを記載します。
- 氏名・住所・職業等
- 病歴等の一般的な事柄
- 育毛剤やAGA治療薬の使用経験
など
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第2ステップ | 担当スタッフによるカウンセリング |
髪に対する不安や薄毛の現状を伝えつつ、その後の治療内容や費用や治療期間等の説明が行われます。
治療の希望があればこの段階で伝えても構いません。
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第3ステップ | 治療を検討 |
実際に治療するかどうかを検討します。
クリニックによってはいったん帰宅して、よく考えた上で回答を待つ良心的なところもあれば、すぐにでも契約をさせたいため、やや強引に治療を受けるよう迫るクリニックもあります。
ご自身に十分な薄毛治療の資金があり、治療内容に納得したなら、カウンセリング後すぐ契約しても構いません。
しかし、契約内容に不明点・疑問点があれば、拙速な決断は避けましょう。
なおもゴリ押しを行うスタッフなら遠慮は無用です。
カウンセリングを打ち切り他の店舗を探しましょう。
[2]初診開始
治療を受けることに決めたら、初診日を予約しクリニックへ向かいます。
診察と頭皮の写真撮影が行われるはずです。
この段階になれば有料となるクリニックが多いです。(初診費用およそ10,000円~15,000円)
第4ステップ | 頭部の写真撮影 |
いろいろな角度から写真撮影をします。
どの部分が薄毛なのか、または薄毛になりそうな部分を洗い出します。
それと同時に、発毛効果を多角的に判定するため、初回の頭皮の撮影と施術後の頭皮の撮影を比較するために使用します。
⇩
第5ステップ | 医師による診察 |
いよいよ医師による診察がスタートします。
頭髪・頭皮の状態を把握して、食事や生活習慣、ストレス等についてヒアリングします。
同時に、今すぐ治療が必要か否かの判断もします。
そして治療の方向性と、医療で出来る範囲が説明されます。
⇩
第6ステップ | 治療方法を選択 |
具体的な治療をご自身で決めます。
つまり、専らAGAの進行抑制を行いたいか、積極的な発毛目的で治療するかを選択します。
その後、いよいよ本格的な治療が開始されます。
[3]治療開始
専らAGAの進行抑制を行いたいか、積極的な発毛目的で治療するか、概ねどちらを選ぶかでその後の流れが違ってきます。
(1)AGAの進行抑制が目的・積極的な発毛目的共通
第7ステップ | 検査 |
主に次の2つが検査されます。
- 血圧測定:許容範囲を超えるような高血圧or低血圧でないか検査
- 血液検査:薬の投与で体に与える影響がないか等を判断するため採血
検査結果は約1週間後に判明します。
当然いずれの場合も結果は報告されます。
(2)AGAの進行抑制が目的の場合
第8ステップ | 処方・治療開始 |
内服薬や外用薬を処方します。
概ね1~3か月に1回来院して受け取ることになります。
(3)積極的な発毛目的の場合
第8ステップ | 医師による診察 |
医師による診察・血圧測定、治療する意思を確認します。
⇩
第9ステップ | 治療開始・お薬処方 |
ご自身の希望や現状に合わせた治療を開始します。
大概の場合「内服薬+外用薬」「内服薬+外用薬+注入療法」という形で進められます。
⇩
第10ステップ | 治療 |
注入療法の場合は1ヶ月に1回、施術を受けることになります。
施術前に2回目~も血圧測定は行われます。
薄毛治療を行うクリニックを探すところからスタートして、カウンセリングや治療方法の説明を受けて、治療方法を自身で選んでいく。
実際に治療を開始するまでには、いくつものステップが必要となる。
薄毛治療に掛かる費用相場
こちらでは、各治療法の費用の目安について解説します。
内服薬の費用相場
AGA治療で処方される内服薬の場合、単にクリニックでお薬を受取にいくだけではなく、再診を行う費用も発生する場合があります。
費用の内訳をみてみましょう。
- 内容:診察+血圧測定+マイクロスコープ+頭部撮影等
- 費用:5,000円~10,000円程度
- プロペシア:約6,000~7,000円
- プロペシア(ジェネリック):約4,300~6,000円
- ザガーロ:約8,200~10,000円
- アルボブ:約8,200~10,000円
- ミノキシジル:約7,800~9,000円
内服薬だけの場合、診察費等も含めて毎月20,000円程度で済む場合が多いです。
しかし、複数の内服薬を利用したり、外用薬や注入療法も併用したりすると毎月の費用は更に大きくなります。
外用薬の費用相場
AGA治療で処方される外用薬の場合、こちらも単にクリニックでお薬を受取の他、再診を行う費用等の掛かる場合があります。
費用の内訳をみてみましょう。
- 内容:診察+血圧測定+マイクロスコープ+頭部撮影等
- 費用:5,000円~10,000円程度
- ミノキシジル:約7,800~9,000円
- ロゲイン:約5,000~8,700円
- アロビックス:約1,200~1,500円
外用薬だけならば、診察費等も含めて毎月20,000円未満で済む場合が多いです。
しかし、こちらも内服薬や注入療法のような他の治療法を併用すると、毎月の費用は更に大きくなります。
注入療法の費用相場
注入療法の場合は、施術の前に診察等を行う費用が掛かる場合もあります。
費用の内訳をみてみましょう。
- 内容:診察+血圧測定+マイクロスコープ+頭部撮影等
- 費用:5,000円~10,000円程度
- 育毛メソセラピー:1回約40,000円~83,000円(年間約500,000円~1,000,000円)
- HARG(ハーグ)療法:1回約160,000円(年間約2,000,000円)
概ね半年~1年間にわたり治療を継続します。
実際に治療薬を頭皮へ注入する方法なので、内服薬・外用薬よりは高額な費用となります。
しかし、注入療法はより短期間に薄毛治療の効果を上げる方法として活用されています。
自毛植毛の費用相場
自毛植毛の場合も、施術の前に診察等を行う費用が掛かる場合もあります。
また、移植範囲によって費用相場へ大きな開きが出てきます。
費用の内訳をみてみましょう。
- 内容:診察+血圧測定+マイクロスコープ+頭部撮影等
- 費用:5,000円~10,000円程度
- FUE法:1回約400,000円~1,300,000円(ただし、移植範囲で大幅な費用の差)
- FUSS法:1回約300,000円~800,000円(ただし、移植範囲で大幅な費用の差)
自毛植毛の施術は概ね1回で終了します。
ただし、自毛植毛の各施術法や移植範囲で費用にかなりの差が出てきます。
また、基本料金をとるクリニック、とらないクリニックと様々です。
光・LED治療の費用相場
光・LED治療は、クリニックでの治療、自宅での治療と種類がわかれます。
自宅での光・LED治療の場合でも、医師の診断を経た上で治療を行います。
- 内容:診察+血圧測定+マイクロスコープ+頭部撮影等
- 費用:5,000円~10,000円程度
- クリニックでの治療:1回約5,000円~10,000円
- 自宅での治療:【ドライヤータイプ】47,300円(税込)・【帽子フィットタイプ】59,400円(税込)
自宅での治療する場合は、実際に機器を購入する必要があります。
初期投資は結構割高になるとみて間違いないでしょう。
医師が併用を認めれば、内服薬・外用薬等と合わせて治療することになります。
薄毛治療の効果はどれぐらい?
こちらでは、各治療法の効果がどれくらいで出るのかについて解説します。
やはり個人差は大きい
自毛植毛のような施術は概ね1回で終了し、薄毛部分になるべく自然な形で植毛されます。
前述したように自毛植毛の生着率は82.5%と、まず半永久的に生え変わるとみて間違いない治療法と言えますが、もちろん経過観察は必要となります。
しかし、内服薬や外服薬等は成果が出やすい人、なかなか成果が出ない人と個人差も激しく、「誰でも必ず〇ヶ月で見違える効果」とはいえないのが現状です。
効果の目安
概ね各治療法の効果が実感できる目安は次の通りです。
- 内服薬:服用後6か月~1年くらい
- 外用薬:使用後4ヶ月~1年くらい
- 注入療法:治療継続3ヶ月~1年くらい
- 自毛植毛:即
- 光・LED治療:使用後6ヶ月~1年くらい
特に内服薬・外用薬は乱れたヘアサイクルを正常化して、成長期を長くする効果があります。
なお、ヘアサイクルの正常化に時間がかかるため、効果の実感まで3カ月~6カ月ほどかかります。
また、ヘアサイクルの正常化する以上、今ある髪も抜け落ち生え変わります。
そのため、薄毛治療をしているのに髪の抜けが目立つと焦るのは早計です。
自毛植毛治療以外は、ヘアサイクルを正常化する事から始めるため、効果が出るには3ヶ月から6ヶ月くらい掛かる。
また、効果が出始めるのには個人差が必ずあると言える。
薄毛治療には副作用がある?
こちらでは、薄毛治療の副作用のリスクを解説します。
AGA治療薬で副作用が出る割合は患者全体の0.1〜0.2%
実際に副作用を感じる患者の割合は、1%を大きく下回り0.1~0.2%といわれています。
まず副作用は起きないとみて良いでしょう。
とはいえ治療薬を試す間、何らかの異常を感じたら、なるべく早く医師に相談することが大切です。
治療薬ごとの副作用
こちらでは、内服薬・外用薬でメジャーな3つの治療薬の副作用について解説します。
プロペシア(フィナステリド)
副作用と症状が出る確率は次の通りです。
- 性欲減退:1.1%
- 勃起機能不全:0.7%
- 肝機能障害:0.2%
肝機能障害に関しては、肝炎や肝硬変等の持病がある場合を除けば、副作用が出る可能性は低いです。
ザガーロ(デュタステリド)
副作用と症状が出る確率は次の通りです。
- 勃起不全:4.3%
- 性欲減退:3.9%
- 精液量減少:1.3%
- 肝機能障害:持病のある方は医師に相談
- その他:倦怠感や食欲不振
など
肝臓に持病がある方は、医師と相談の上で慎重に治療を進めていく必要があります。
ミノキシジル
副作用は次の通りです。
- 立ちくらみやめまい
- 動悸や息切れ
- 多毛症
- かゆみやかぶれ
概ね副作用が生じる確率は8.82%といわれています。
なお、ミノキシジルは高血圧症を治療するために作られた薬です。
AGA治療薬として服用した場合、血圧が低下することもあります。
薄毛治療に関する注意点
こちらでは、薄毛治療においての注意点を解説します。
AGA治療は全額自費
病気やケガで医療機関で治療・入院、医薬品を処方された場合、基本的に公的医療保険(健康保険または国民健康保険)が適用され、原則3割の自己負担にとどまります。
残念ながらAGAは病気やケガと認められておらず、保険外診療として扱われます。
いわゆる「自由診療」に該当し、治療に掛かる医療費は全額自己負担となります。
そのため、ご家庭の経済事情をよく考慮しつつ、治療効果・費用負担を確認、どんな治療法を選ぶべきか慎重に検討しましょう。
ただし、薄毛治療の全てが自由診療に該当するわけではありません。
例えば、円形脱毛症は病気と診断され、その治療法のほとんどが保険診療に該当します。
セルフメディケーション税制にも該当しない
セルフメディケーション税制とは、2017年から開始されたOTC医薬品(医師の処方箋がなくても薬局等で購入できる市販薬)を購入した時、その費用について所得控除が受けられる制度です。
公的保険が適用されないなら、せめて税制上の優遇措置は受けたいところです。
ただしOTC医薬品の対象となるには、厚生労働省が定める基準をクリアしなければいけません。
AGA治療薬がOTC医薬品として認められた例は、残念ながら現時点で1件もありません。
とはいえ将来、AGA治療薬がOTC医薬品として認められる可能性はゼロと言えません。
今後に期待しましょう。
薄毛治療に掛かる医療費は基本的には全額自己負担となり、セルフメディケーション税制の対象にもならない。
ただし、円形脱毛症は病気として扱われるため、円形脱毛症の治療は公的医療保険の対象となる。
薄毛治療によくある質問
こちらでは、薄毛治療に関する疑問に関して解説をします。
薄毛治療薬で副作用が出たら服用をやめるしかない?
まず大切なことは、患者本人で勝手に判断しないことです。
対処法を3つ紹介します。
とにかく医師に相談
副作用かもしれないと思ったら、速やかに担当医へ相談しましょう。
そのまま服用を続ければ、副作用が強く出る事態や、体調を崩すこともあるので注意が必要です。
治療薬を減薬
副作用が強く出ている場合、医師の判断で薬の処方量を減らす方法があります。
薄毛治療は、服用の継続で効果を持続させられます。
患者本人で判断せず、医師と相談の下で減薬を慎重に行います。
治療薬を変更
薄毛治療薬にはいくつか種類があります。
医師と相談したうえで、別の薬に変更して様子を見るという方法もあります。
副作用が出た場合には、医師と相談した上で減薬や治療薬の変更をするようにしましょう。
薄毛治療薬の取り扱い方について教えて
とりわけ内服薬は、医師の指示に従い用法容量を守り服用することが大切です。
更に心がけることは次の通りです。
未成年や女性へ絶対に服用させない
ご本人の処方された治療薬である以上、本人以外の服用はさせないように心がけましょう。
特に成長過程の未成年の摂取や、胎児の発育に悪影響を及ぼすリスクもあるので妊娠中の女性の服用は厳禁です。
カプセルを割らない
治療薬がカプセル加工されているのは、成分が徐々に溶け出すことで効果の持続、薬の成分が喉・胃に負担をかけるのを避ける目的等があります。
安易にカプセルを割って服用すると、ご自身の身体に負担をかけたり、うまく効果が発揮できなかったりする恐れもあります。
服用中は献血厳禁
こちらは処方前に医師からも必ず指摘される内容です。
治療薬を服用している間は献血禁止です。
これは妊娠中の女性が輸血する場合、薬の成分が含まれた血液で輸血する事態を防ぐ必要があるからです。
飲酒後の服用は避ける
過度な飲酒をした後に治療薬を服用すると、薬とアルコールを分解することで肝臓に負担をかける事態も考えられるからです。
治療薬は医師に処方される薬であるため、用量・用法をしっかりと守って服用する必要がある。
薄毛治療についてのまとめ
薄毛治療はいろいろな方法があります。
しかし、効果の出方や費用、副作用、施術のリスクはそれぞれ異なります。
まずは、ご自身のニーズに合った薄毛治療を検討し、医師と相談した上で治療するか否かを判断していきましょう。
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