• コラム

抜け毛の原因とは

抜け毛のメカニズムとは

抜け毛は、どのようにして起こるのでしょうか。

正常な抜け毛の本数

抜け毛は、髪の生え変わりのサイクル(ヘアサイクル/毛周期)の中で必ず起きます。
2~6年かけて髪が成長し、2週間程度で髪の成長が止まります。
そして、3~4ヶ月で髪が自然に抜け落ち、しばらくすると再び発毛します。
この時に抜ける毛は特に問題はなく、健康な人は1日50~100本程度の髪が抜けます。
身の周りに髪が数本落ちている程度であれば、正常な範囲内といえるでしょう。

抜け毛が増えるときは、この過程でなんらかの異常が発生し、成長期に十分に成長しないまま、退行期・休止期に移行し、毛包が小さくなり十分な太さ・長さになる前に抜け毛が増えてしまいます。

 

抜け毛の本数は正常か?

 

1日に100本を大きく超える本数の髪が抜けている場合は、異常な抜け毛といえます。
ただ、抜け毛の本数を正確に数えることは難しいので、異常な抜け毛になかなか気づけないでしょう。

下記のようなことがあれば、要注意です。

  • ☑浴室の排水口に短期間で抜け毛が溜まる
  • ☑枕に大量の抜け毛が落ちている
  • ☑洗髪時に多量の抜け毛が指に絡みつく

 

毛根の形は正常か?

 

正常な抜け毛かどうかは、毛根の形で確認できます。

  •  ▼自然脱毛した健康的な抜け毛の毛根
      お米のような楕円形で、白っぽい「毛根鞘(もうこんしょう)」がついています。
  •  ▼薄毛が疑われる抜け毛の毛根
      細かったり、べたついていたり、黒くなっていたりします。
      抜け毛が短い場合には、成長しきる前に抜けてしまっているため、ヘアサイクルの乱れの可能性があります。

 

抜け毛が多くなる(ヘアサイクルが乱れる)原因は?

抜け毛がひどい場合は、原因を突き止めることが大切です。

  • ■生活習慣の乱れ
  • ■栄養不足・バランスが偏っている
  • ■間違った洗髪・シャンプーの使い方
  • ■ドライヤーの当て方の問題
  • ■病気の可能性

 

生活習慣の乱れ

 

睡眠不足や食生活の乱れ、運動不足、過度な飲酒など生活習慣の乱れは、抜け毛の増加を招きます。
睡眠不足だと髪の成長に必要な成長ホルモンの分泌が低下するため、髪が育ちにくくなります。
その結果、細くて短い髪が増えて薄毛になったり、十分に成長していない髪が抜け落ちたりします。
また、運動不足は血流を低下させ、頭皮への栄養の供給状況の悪化を招きます。
過度な飲酒は、アルコールを代謝するときに髪の成長に必要な亜鉛を大量に消費するため、抜け毛を増加させる恐れがあります。

 

栄養不足・バランスが偏っている

 

髪の生成には、主成分のタンパク質のほか、ビタミンやミネラルが必要です。
髪の毛はケラチンというタンパク質でできており、アミノ酸を摂った食事から生成し髪を作っています。
ケラチンを生成するには亜鉛も必要で、亜鉛が不足するとケラチンを生成できず新しい髪が生えてこなくなってしまうのです。
さらに鉄分が不足してしまうと貧血になり、髪の成長に必要な酸素と栄養分が届かず成長途中のまま髪が抜けてしまうことがあります。

ビタミンB2やB6は、代謝に関わります。また、ビタミンEは血行促進、亜鉛は髪の主成分ケラチンの合成をサポートします。
さまざまな栄養をバランスよくとることで、髪を生成する準備が整うのです。
ビタミンはほとんど体内で生成されないので食事から摂取しないといけません。
そのため、食事は偏りなくバランスよく摂るようにしましょう。

 

間違った洗髪・シャンプーの使い方

 

洗髪には、汗や皮脂・空中の塵やホコリなどの汚れを洗い流すことで、清潔な頭皮・毛髪を育てるための習慣として重要です。
ですが、爪を立ててゴシゴシ洗ったり、十分にすすがなかったりすると、頭皮が大きなダメージを受けます。
頭皮が傷つくと、細菌感染によって強い炎症が起こり、抜け毛が増えることも。
また、頭皮にシャンプーの泡が残ると水分が奪われて頭皮のバリア機能が低下し、少しの刺激で炎症が起こるようになります。

 

ドライヤーの当て方の問題

 

頭皮の近くにドライヤーを当てると、頭皮の水分が奪われてバリア機能が低下します。
頭皮がダメージを受けると炎症が起きて抜け毛が増える可能性があります。

 

 

抜け毛の対処法は?

十分な睡眠がとれていないと、自律神経とホルモンバランスが乱れてしまいます。
発毛を促進してくれる成長ホルモンは、入眠後3時間でピークになり、その後数時間かけて全身をめぐります。
良質な睡眠をとって成長ホルモンの分泌を促しましょう。

食事は髪の健康に大きな影響を与えます。髪の健康に必要な栄養素には以下があります。

 

洗い流すお湯の温度は、38度程度がおすすめです。
40度以上の熱いお湯を使用すると、頭皮が乾燥しやすくなり、頭皮への負担となります。
37度以下の場合、汗は落ちても皮脂は落としづらくなります。

  • ①ブラッシング
    ふけやほこりなどの汚れを取り去るとともに、毛髪のもつれをほぐしますために、シャンプー前の乾いた状態の髪をブラッシングします。
  • ②予洗い
    表面の汚れを落とすために、頭皮と毛髪をしっかりと濡らしましょう。
  • ③洗髪する
    シャンプーを手に取り、軽く泡立てて頭皮になじませ、マッサージするように洗髪しましょう。
  • ④しっかりとすすぐ
    シャンプーが頭皮に残らないようにしっかりと洗い流してください。
    すすぎ残しがあると、毛穴のつまりを起こし頭皮トラブルにつながります。
    耳の後ろや前髪、襟足あたりは、すすぎ残しが多いので、入念に行いましょう。
  • ⑤しっかり乾かす
    髪のキューティクルはうろこ状になっており、濡れると開く性質があります。
    そのため、濡れたままにしてしまうと、キューティクルから髪内部の水分が蒸発していくだけでなく、摩擦によりダメージを受けやすい状態です。
    また、自然乾燥してしまうと、頭皮の雑菌が繁殖しやすくなり、頭皮のニオイやかゆみの原因になることも。
    ドライヤーは、頭皮から20cm以上離して当てることがポイント。
    また、同じところに温風を当て続けないように、ヘッドを常に振りながら乾かしましょう。

 

頭皮が凝り固まっていては血の巡りが悪くなり、髪の成長に必要な血液や栄養成分が行き届きません。
頭皮マッサージを行うことで血の巡りを良くし、髪に必要な栄養素が届くようにしましょう。

まとめ

 

1日50~100本程度の抜け毛であれば問題ありませんが、目に見えて抜け毛が増えている場合は、ヘアサイクルの乱れによる抜け毛だと考えられます。
単なる抜け毛だと思って放置すると後悔する恐れがあるため、早めに対処しましょう。